仕合わせ暮らし@タイランド

~タイの生活、日々の想いを綴ろう!~

コロナCOVID-19が拡がる世界、日本から離れて住むということ

新型コロナCOVID-19が世界中に拡がり始めてから約2カ月、タイでは3月22日から商業施設、教育施設、スポーツ施設などが一斉閉鎖となった。続いて26日には非常事態宣言が発表された。

そして4月3日からは夜間の外出禁止令。

 

日本の状況と比較すると、ものすごい早い段階で商業施設などの閉鎖に踏み切ったタイ。この対策によって、数多くのお店が倒産、失業者も増加することになるだろう。

 

タイが軍事政権よりの国であることを肌で感じた。

国民に有無を言わせない。人権なんて関係ない。

 

果たしてこの対策が良いのか悪いのかは一概に言えないのだが、一斉閉鎖後2週間が経過したいま、タイの感染者数は急激な増加は見せていない。

これまでは、民主主義の国、人権を大切にする国こそが望ましい国だとばかり考えていたが、このコロナ感染対策の状況をみて、そうでもないのかもしれないと少しだけ考えが変わった。人権も経済ももちろん重要なのは分かっているが、どのラインで線引きをするのか(対策や保障をどこまでやるのか)の見極めが本当に難しい。

何が正解なのかは分からないが、少なくともタイは、一斉閉鎖が感染拡大のストッパーとなってことは明らかで、それによって多くの命が救われた。悲しみを抱える人を減らすことができた。もちろん仕事を失ったことによって生まれる悲しみは増えたのかもしれないが、今のこの状況では、経済的打撃は遅かれ早かれやってくるものだったに違いない。

 

そして日本。

明日にでも緊急事態宣言が出されるとかなんとか。

遅すぎやしないか?タイにいるからこそ、より一層遅すぎだろと感じてしまう。

お金も大事、経済も大事、生活も大事、人も大事。でもそれは命あってこそ。

各国によって法律や制度は違うけれど、コロナという感染症に立ち向かっている状況はどの国もみんな同じなわけで。。。国の対策や動きがとても比較しやすいいまだからこそ、真の、本当の意味での「住みやすい国」が見えてくるかもしれない。

 

国の対策はもちろん重要。

でもそれと同じくらい大事なのは、私たちひとりひとりの意識。

 

感染予防は自分が感染しないための予防でもあると同時に、誰かに感染させないための予防でもある。大げさかもしれないけれど、今の現状では、自分が誰かを殺してしまうかもしれないという危機感をもって行動すべきだと思う。

「自分は罹患しない。大丈夫だろう。」

そんな安易な思い込みが、自分の、そして誰かの大切な人を悲しませることにつながるかもしれない。

そういう風に考えられる想像力をもとう。

それができるようになれば、自分のしなければならないことが見えてくる。

 

そしていま、自分が日本から離れてタイに住んでいる状況の私。 

 

 

日本ータイ間の空路が規制されている現在、日本へ帰ることも日本からタイへ戻ってくることも実質上不可能だ。タイに住む日本人の中でも、一時帰国をした人、タイに残った人さまざまである。どちらにしろ、日本に一時帰国した人は当分タイに戻って来られず、逆にタイに残った人は当分日本に帰れない。

 

こんなときに思うのはやっぱり、離れて暮らす家族のこと。大切な人たちのこと。

もし現在、家族に何かあったら、すぐに駆け付けることは不可能ということ。

 

いまは、世界中でそんな状況が起こっているという異常事態といえるだろう。コロナによって、普段は忘れてしまいがちな「国境」や「出入国」について考えずにはいられない。例えば島国日本は、空路が断たれたら、出ていけないそして入ってもこれないのだ。

 

国と国の間を飛行機で往来することが簡単で身近になればなるほど、私たちは他国や世界と隣り合わせで生きているんだ、ということを忘れてはいけない。一方で、そこには国境というものが存在するんだということも。

 

自分は「外国人」としてタイで生活しているんだ、ということを感じずにはいられない今日この頃。。。

そして遠く離れた家族と大切な人たちの無事を願わずにはいられない毎日。。。